夢を詳しく書く

夢日記です。

 この日はバイトが21時あがりだったので、最寄り駅のバーで一杯飲みたい気分だった。駅周辺は改装工事が終わったらしく、スーパーの前辺りから駅ビルが続いているようだ。最近出来た割にはビルは年季が入っており、中は薄暗くてまるでスラム街のようだった。二階から地下一階まであるようで、居酒屋や料理屋からホストクラブ、キャバクラ、ソープなどのいかがわしい店が乱立しており、中は柄の悪そうな大人が大半を占めていた。

 その空間の中を駅に向かって歩いていると、駅側の居酒屋の前で男が二人、喧嘩をしていた。1人はスーツを着た男で、もう一人は上半身裸で背中から腕にかけて刺青が彫ってあり、手にはビール瓶を持っていた。最初はただの言い争い程度だったが二人の喧嘩はだんだんヒートアップし、怒鳴りあいに発展した。嫌な予感が頭をよぎり、踵を返して反対側に戻ろうとしたとき、その嫌な予感が的中した。刺青男がビール瓶を床に思いっきり叩きつけたのだ。ビール瓶の下半分は粉々に割れ、鋭利なガラスが剥き出しになった。凶器となったビール瓶でスーツの男に襲いかかり、周りから悲鳴が上がった。怖くなった私はとばっちりが来ないように急いでエレベーター内に逃げた。ほっと胸をなで下ろしていると、エレベーターが下に動き出した。地下一階に着き、扉が開くとスーツを着た二人組が立っていた。二人がエレベーター内に入ったので閉じるボタンを押したら和服の男が死角にいたらしく危うく扉で挟みそうになり、慌てて開くボタンを連打した。その後に背が低く丸いサングラスをかけた男、髪が長くて眉毛がない男、白いワイシャツから刺青が透けて見える男が続けざまに入ってきた。最初は気づかなかったが、雰囲気でヤクザだと分かった。長髪の男に「おい、お前邪魔だ。」と低い声で言われた。私は慌ててしまい、「あ、お前邪魔ですね、じゃなくて、私どきます、ごめんなさい。」と恐怖でどもりながら早口で言い、一番奥の角に移動した。エレベーターは二階へ向かった。その間長髪の男は私のことをずっと睨んでいた。私は長髪の男を視界に入れないようにずっと横の窓を見ていた。

 エレベーターが開くと、誰かが「着いたな。」といい、背の低い男が「やったー歌舞伎町だー!」と甲高い声で言った。一行はぞろぞろと出ていった。私は「歌舞伎町!?」と驚き、全員が出ていったのを確認すると一目散に外に出た。外は雪が降っており、そこは歌舞伎町というよりまるで千と千尋の神隠しに出てくるお湯屋のようだった。

 私は得体の知れない嫌な予感を感じつつもその建物の中に入った。薄暗く、高級感とチープさが入り交じった空間だった。そして、この建物は巨大な遊郭だと雰囲気で分かった。ヤクザから堅気のサラリーマンまでその遊郭を利用しているようだ。エレベーターを使って上に上がったが、少し徘徊したところで帰りたくなり出口を探した。しかし、自分が何階から来たのか、どの方向から来たのかが分からなくなってしまった。

 私は焦り、遊郭の中をぐるぐる歩き回った。しかし、出口は見つからなかった。焦れば焦るほど心臓がドクドクと脈打つのが分かった。緊張のせいか途中でトイレに行きたくなり、トイレを見つけて中に入った。何人か並んでおり、私の前に並んでいた女性に「すみません。出口って分かりますか?」と訪ねた。すると「これあげる。」と言われ薄黄色の錠剤を貰った。見るからに怪しいが、私は何のためらいもなくその錠剤を飲み込んだ。「飲み込みづらかったらこれあるよ。」と女性は小さいペットボトルに入った水をくれた。私はそれを貰い錠剤を飲み込んだ。女性はトイレに入ってしまい、私も次のトイレが空いたので入った。錠剤を飲んだところで意外にも何も起こらず、また出口を探すことにした。

 さすがに歩き疲れたので、近くにあったソファに座り休むことにした。そのフロアにはビリヤード台があり、柄の悪い男達がビリヤードをしていた。私の隣のソファでは男女がいちゃついていた。時計を見るともう朝の四時だ。バイトが九時から入っているのでその前までには家に帰りたいなと思いながら途方に暮れていた。さっきの錠剤はなんだったんだろうと考えていると、突然電話が鳴り出した。画面には「青留 ?」と表示されていた。「もしかしたらこの空間から出れるかもしれない!」と思い、救いを求めて電話に出た。「すみません。ホテル東横インの青留と申しますが、〇〇(私の本名)様のお電話でお間違いないでしょうか?」

 どうやら今度岩手に行くときに泊まるホテルからのようだった。救いの電話を期待していた私は落胆し、「そうですけど。」とだけ言った。「朝食のメニューの件で連絡致しました。アレルギーや苦手なものなどはございますか?」と聞かれたので「特にありません。」と答えた。「ありがとうございます。当ホテルでは自家製のスムージーを出しているのですが、詳しくは今産道様の目の前にいるバーカウンターの女性スタッフにお申し付けください。」と言われた。目の前にはちょうどバーカウンターがあり、女性スタッフが気だるそうに酒を作っていた。つまり、青留という男は私のことをどこかで監視しているいうことになる。そのことに気づいた私は驚いて思わず立ち上がった。恐る恐る目の前にいるバーカウンターまで向かうと、カウンターの女が何も言わずにスムージーのメニュー表を見せてくれた。どれも美味しそうなスムージーだったが、裏に書いてあったきゅうりといちごのスムージーに惹かれた。「じゃあ、きゅうりといちごで。」と青留に伝えると、「かしこまりました。」と言われた。女性スタッフが注文を受けたと勘違いしたのか、きゅうりといちごのスムージーを作り始めた。「違うんだけどなあ。まあいいや。」と思いながらスムージーが出来るのを待った。スムージーを貰ってお金を払い、飲んでみた。きゅうりの青臭さといちごの甘酸っぱさが効いていて結構美味しかった。スムージーを半分飲んでカウンターに置き、よそ見をしている間に女性スタッフに少し飲まれた。 

 そこで私は目が覚めた。もうバイトの支度をする時間だ。急いで支度をしてバイト先へ向かった。今日は東さんと緒方が働いていた。二人がスマホのカレンダー機能について話していたので会話に混じった。会話が途切れたので「そういえば昨日面白い夢見たんですよ〜」と夢の話を始めた。