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夢を詳しく書く

夢日記です。

 世界堂のような店に向かっていた。世界堂と唯一違うところは、画材以外に本や楽器も取り扱っているという点だ。

 まず、一階と二階の画材売り場をぐるりと見て、何も欲しいものがないと分かると三階の本売り場に向かった。そこで売っていたある写真集が気になり、手に取った。洋書なので書いてあることは理解できなかったが、サヴァン症候群の男性の成長を記録した写真集であった。パラパラとめくっていくと被写体の男性が赤ちゃんの頃から始まり、大学生になった時点で完結していた。幼稚園に通い、私立の小学校を受験し、エスカレーター式に中学高校と進み、受験をして世界的にも有名な大学へ進学する。その一部始終が写真に収められていた。

 これを制作したのは彼の母親か父親だと思った。サヴァン症候群である彼を愛しているからこそ、このような写真集を制作したのだろう。そして小学校から受験をして私立の学校にしか通ったことがないということは裕福な家庭であることが考えられる。彼の家庭環境が円満で、なおかつエスカレーター式に学校に通える彼を心底羨ましいと感じた。

 写真集を見終わったので四階の楽器売り場に行くと、異様に馴れ馴れしい店長さんが「おう!久しぶりだな!」と声を掛けてくれた。私は「こんにちは。」とだけ返すと店長は「奥に緒方来てるぞ!」と教えてくれた。私は緒方がいるであろうトロンボーン売り場のところへ向かった。

 案の定緒方はそこにいた。彼が来るときはトロンボーンかホルンのメンテナンスをする時だ。声を掛けるといつものように「おう安藤」と言ってくれた。「楽器の調子はどう?」と聞くと「まあ良くはなった。」とのことだ。そこからいつものようなたわいもない談笑をしていたら、店長が私に話しかけてきた。「ねえねえ、美大だったよね?ポップを作ってほしいんだけどさぁ!」と言われたので「いいですよ。」と引き受けた。「ありがとう!じゃあさ、下でカラーペン二箱くらい買ってきてよ!さぁ早く行った行った!」といいながら下りエレベーターまで背中をぐいぐい押されてしまった。「本当に強引な店長だな。」と思いながらエスカレーターを下った。ふと、さっき見たサヴァン症候群の写真集が気になったので三階の写真集がおいてある売り場へ向かった。写真集が置いてある棚のところに私の両親がいた。それを見て私は度肝を抜かれた。私の両親が一緒にいるところ、しかも外で一緒にいるというところを私はここ10年程見たことがなかったからだ。母はさっきの写真集を広げながら父になにか怒っていた。「あなたがちゃんとした人だったら子供たちは幸せなのに。この写真の男性はサヴァン症候群にも関わらずこんなに幸せそうだ。」みたいなことを父に向かって言っていた。母が怒りながらどこかへ行ってしまった。父は私に気づいたのかこちらに向かってきて、私の頭を五発叩いた。突然のことで呆気に取られながらも「何で叩いたの?」と聞いたら、父は「撫でただけ。」と答え、どこかへ行ってしまった。

 店長からペンを買ってくるように言われていたことを思い出し、一階へ向かった。カラーペンを二箱購入したら無性にみかんが食べたくなった。近くに果物屋があったことを思い出し、店を出て果物屋へ向かった。外は日差しが強く、それはまさしく八月の日差しであった。途中の横断歩道で父が布団を敷いて寝ていた。私は父のおでこを三回叩き、首元を二回蹴飛ばした。父が「何?」と聞いてきたので「撫でただけ。」と答え、果物屋へ向かった。みかんを一つ買い、食べながら戻った。みかんは甘くて酸っぱく、夏の味がした。横断歩道にもう父はいなかった。

 お店に着いたが、店内は飲食禁止だということを思い出し、店外の片隅でみかんを食べた。メガネの中年女性の店員がこちらを見てひそひそ言っているような気がして、なんとなく恥ずかしい気持ちになったのでなるべく急いで食べた。

 四階に向かうと「遅い〜!」と店長が言ってきた。「はよ書いてや〜!」とエセ関西弁を使いながらカラーペンの封を二箱ビリビリと開け始めた。「二箱開けたら一箱使わなかった場合返品出来ないじゃん!」と心の中で思った。なんで頼まれている立場なのに私のお金で払わなければいけないのか、どうせポップを書いたところで「ありがとうな〜」の一言だけで済まされてしまうのだろう。そう思うとだんだんこの店長に腹が立ってきた。そんなことを考えているとトロンボーン売り場のほうから「店長ちょっと来て〜」と女性の声が聞こえた。緒方がまだいるかもしれないと思い私も店長の後にについて行った。緒方はいなかったが、どこかで見たことがある女性がトロンボーンを持って店長にいろいろと聞いていた。よく見ると、中学のとき一緒の部活だったかすみちゃんだ。店長がかすみちゃんに小声で「あいつ、同じ中学だったんだろ?」と聞いているのが聞こえた。かすみちゃんは「え〜でも今疲れているから挨拶するのめんどくさい〜」と小声で返していた。私に聞こえないように言ったつもりのようだが聞こえていた。疲れているから挨拶するのが面倒とはなんて奴だ。と思いながら私はホルンのコーナーへ向かった。店長とかすみちゃんへの怒りが収まらず、2人を見ているとムカムカしてくるからだ。ホルンのコーナーに行くと緒方がいた。私は緒方に話しかけた。